来日中のリー・リトナーさんからこんなメールを頂いた。
I'm in Tokyo now with Mike Stern and we are having a blast together, along with Simon Phillips on drums. Rocky and jazzy at the same time!
Hopefully you can come down for a drink and relax... Of course if you wanted to sit in and jam that would be our pleasure!
リー・リトナー、マイク・スターン両氏とも超絶なるテクニシャン。
僕のギターなど足元にも及ばないが、アルバム「6 String Theory」でJeff Beckの「Freeway Jam』での夢のセッションが叶うのだ!
断る理由は、ない。
Jeff Beck Modelのストラトと÷13を持ってブルーノート東京に。
急なことだったので、バンドのメンバーには連絡がとれず、リハーサルはリーさんとマイクさんと僕の3人で行われた。
マイクが「君はロックンロール・ギタリストなんだろう?」と尋ねる。
「ただギターを弾くのが大好きなだけです」と応えると
「それがロックンロールだ!」と満面の笑顔で叫んだ。
ジェフ・ベックと御一緒させて頂いた夜も、ジェフは少年のように何度も「ロックンロール!」という言葉を連発していた。
デヴィッド・サンボーンもそうだ。
自分の音楽を「スムース・ジャズ」と呼ばれることをとても嫌っていた。
「俺はロックンロールをやっている」そう言ってウインクしたあの瞬間が忘れられない。
日本で「ロックンロール」という言葉を使うと、「不良」や「リーゼント」や「3コード」など
特定のイメージを連想されることが多いけど、
音楽で自分を解放することを「ロックンロール」と、彼らは呼ぶのだ。
3人のギタリストがステージに上がることは珍しい。
僕にとってはブライアン・セッツアーとCharさん、そしてマンスリーライブで鮎川さんと花田さんと共演した時以来かな?
セッションは腕比べではない。
会話であり、ラリーだ。
お互いを気持ちよく出来るジャムでなければ、僕はやりたくない。
リトナーさんもマイクさんも百戦錬磨の人。
笑顔で緊張感を保つ。
なんとも心地よい時間を共有させていただいた。
ギターをやっていて良かったな、と心から思えるセッション。
これからもどんどんチャレンジして、自分を磨きたいと思う。
バンドのメンバーも素晴らしかった!
特にサイモン・フィリップスのドラミング!!!
世界最高峰と呼ばれる意味が一瞬で伝わった。
すべての音が光っていた。
奈良でジム・ケルトナーと演った時も、彼のドラミングを間近で見て驚いたのだが、
表に聞こえる音はシンプルなのに、その裏では神業としか言いようのないゴースト音が鳴り続けている。
一瞬たりともビートが途切れないのだ。
ステージの上でサイモンのビートを浴びながら、もっともっと高く、もっともっと気持ちよく。
自分のビートを磨くぞ!と誓った夜だった。
終演後の楽屋は大盛り上がり!
我慢していたビールが美味い!
「いつかまた、必ず演ろうぜ!」
と、皆で交わした乾杯の余韻が、今もまだ残っている。
駆けつけてくれた仲間たちと。
Thank You !
ブルーノート東京!!!