今日がいかに楽しかったとか
美味しいものを食べたとか
予期せぬ著名人とお会いしたとか自慢したいわけではなく、
逆にプライベートなことである故に語らぬべきことも多く
自分なりに節操を持ちお伝えしているつもりであるが
この二つの理不尽な事柄はぜひともお伝えするべきだ。
その壱。
スタバカードの巻。
早朝、いつものルーリーとの散歩道。
スタバで遭遇した友人から
「スタバカードは御存知?」
と言われ、PASMOもSuicaもデビッドカードもリチャードカードも知らぬ自分は
「何それ?」
と率直に、もちろん低姿勢に問うと
「このカードにチャージしておけば現金はいらないのよ。お散歩に小銭はお邪魔でしょう?」
と魔法のカードを戴いた。
「うそ!?ほんと?もらっていいの?」
と知ってるそぶりも見せることなく(知らないのだから当たり前だけど)小さなカードを頂きシメシメ。
次の朝、いつものようにカウンターに行き、いつものコーヒーをマグカップで注文し
「カードでお願いします」
と自慢のカードを差し出すと
「お客様、80円足りません」
と言われ、引きつる笑顔で、
「明日、また来ます」
と颯爽と(もしくはしげしげと)去る私とドーベルマン...。
その弐。
迫る黒い陰の巻。
昨夜、とあるファンキー君と自宅そばのホテルのバーで呑み
気持ちの良い半月だ、歩いて帰ろう!と帰宅途中コンビニで牛乳やバナナやヨーグルトを買いいつもの道を歩いていた。
APECの関係上、いつもの倍と思われる警備の警察官に
「お疲れさまです」
などとお声がけしながらも、突然小用がこみ上げ歩幅を狭めるも目の前には御婦人がスタスタと夜道を歩いている。
街の明かりの加減で、後ろを歩く私の影は魔物のように拡大し、それを感じた御婦人はさらに歩幅を早める。
追うつもりはなくとも下半身は家路を急ぎ、そして急げば急ぐほど影は巨大化し、御婦人は危機を感じ歩く速度を増す。
「違います!」
とも言えず、適度な距離を保ちつつも秒読み状態の下腹部。
「よし!次の曲がり角を左に曲がれば我が家だ!」
あと数メートル。あと数十センチ。あと.....。
喜びと哀しみはひとつだ。
待望の曲がり角を、なんとその御婦人もお曲がりになり(丁寧語もここまで!)
なんと曲がったとたんに走りだしやがった!
最後の数メートルを走ることすら許されぬ私は、いつものルーリーと同じ場所に...。
ってな悲劇はどうにか免れ、幸いにも無事帰還できたけれど
「なんでこうなる...」
と泣き笑い風祭。
心に鳴るはイーグルスの『呪われた夜』。
ハーフムーンが笑ってやがります。
皆様、いかがお過ごしですか?